CONDITIONING LABO
こんにちは!
本日9/30(火)、最高気温27℃、最低気温21℃
本日はクレーンの日🏗️日本クレーン協会が制定。クレーン等による労働災害の防止を目的に様々な活動が行われる
先日、リヴァプールに加入した18歳DFジョバンニ・レオーニ選手が試合中に膝を負傷し、ACL(前十字靭帯)損傷が懸念されています。
ACL損傷はサッカー選手にとって「悪夢」と言われる大怪我ですが、近年は復帰プロトコルの体系化により多くの選手がトップレベルに戻っています。今回はトレーナー目線で、ACL損傷から競技復帰までのプロセスを整理します!
✅ACL復帰プロトコルの段階
①術前リハビリ
・目的;可動域、筋力の確保、腫脹(腫れ)コントロール
・伸展制限を残したまま手術すると、術後拘縮(組織が固まる)リスク⤴︎
・術前に膝伸展が十分だと術後成績が良好という報告もあり
Ex)クアドセッティングやスライドボードを用いた可動域改善
②術後初期(0〜2週)
・腫脹。疼痛コントロール、伸展獲得を最優先
・松葉杖歩行、部分荷重→全荷重へ移行 ※荷重=体重をかけること
・筋萎縮防止のため四頭筋(前もも)セットや電気刺激も活用
Ex)クアドセッティングやスライドボードを用いた可動域改善
③筋力回復期(2週〜3ヶ月)
・大腿四頭筋とハムストリングスの筋力回復
・体幹、股関節安定性導入
・自転車、プールなど低負荷有酸素運動開始
※ハムストリング腱移植例は屈曲負荷に配慮
Ex)レッグエクステンション、腹筋、スクワット
④動作獲得期(3〜6ヶ月)
・ランニング開始(片脚スクワット、ホップテスト合格が条件)
・ジャンプ、カッティング、アジリティドリル導入
・筋力左右差<15%を目標
Ex)ドロップスクワット、BOXジャンプ、ラダー
⑤競技復帰期(6〜9ヶ月以降)
・部分復帰〜全体復帰〜試合復帰
✅トレーナー目線での強調ポイント
・「〜ヶ月で復帰」ではなく「基準」で進めることが大切
・再断裂率は10代で特に高い
・競技復帰における最大の壁は「再受傷の恐怖」
✅プロと一般の違い
・プロ:医師、理学療法士、AT、S&Cがチームで管理
・一般:通院のみ、競技復帰条件が不明確になりやすい
→だからこその基準の明確化が重要
✅まとめ
・ACLからの復帰は、決して時間だけで測れるものではありません。基準をクリアしながら一歩ずつ進むことで、再断裂を防ぎ安心して競技に戻ることができます。
・今回のニュースをきっかけに、ACLリハビリの現実と重要性を少しでも知っていただければ幸いです。
・遠藤航選手もCB起用が噂されていますので是非とも活躍してほしいですね!!